事態を重く見た厚生省は、予防のためにも生活習慣病患者とその予備軍を2015年までに25%減らす目標を掲げました。このような経緯で、メタボリックシンドロームを予防するための保健指導が開始されることになったのです。メタボリックシンドロームの基準には、2005年に日本肥満学会からまず男性は腹囲85cm以上、女性は腹囲90cm以上と発表されました。
メタボリックシンドロームの人がかかりやすいと考えられている糖尿病、心筋梗塞、脳卒中は医療費の約30%を占めています。これらの病気は同時に発症することが多く、そして重複すればするほど動脈硬化になりやすくなってしまいます。内蔵に脂肪が蓄積すると糖尿病、高脂血症、そして肥満症や高血圧、などの生活習慣病が起こりやすくなりますが、このような状態のことをメタボリックシンドロームといっています。
メタボリックシンドロームを予防すると、そんな生活習慣病までも予防することにつながるのです。それに加え、血圧130/85mmHg以上、中性脂肪150mg/dL以上またはHDLc40mg/dL未満、血糖110mg/dL以上、という基準が含まれるのです。しかしながらその基準値は、日本とWHO、またアメリカとでもそれぞれ違っているのです。
日本人の三大死因といわれている病気はがん、脳卒中そして心臓病になっています。しかもその予防法は、基準値自体で必ずしもはっきり判断できるといいきれるわけではないため、様々に分かれています。その中の心臓病と脳卒中が入っている、いわゆる循環器病の元となるのが、この動脈硬化なのです。
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